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ITと行政

残念な日本のマイナンバーカードについて、いちユーザーとして考察してみる

どうも38(さや)です。

ところで、皆さまは、マイナンバーカード作りましたか?

私は、ポイント目当てで、ついに重い腰を上げました。(ポイント=作成にかかる時間給と考えればいっかなー、と)

というわけで、満を持してマイナンバーホルダーとなったいちユーザーが独断と偏見で、残念な日本のマイナンバーカードについて、アレコレ語りたいと思います。

やさしい気持ちでお読みください(笑)

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そもそも「マイナンバー」とは?

内閣府の「マイナンバー制度について」内閣府の「マイナンバー制度について」によると、

日本に住民票を有するすべての方(外国人の方も含まれます。)が持つ12桁の番号です。

戸籍ではなく、住民票を有する方が対象なので、例えば、海外に住んでいる方で、日本国籍だけど住民票を除票している方には、与えられないということですね。

このマイナンバーが記載されたカードのことを「マイナンバーカード」と言います。免許証みたいな感じのデザインです。

 

どうしてマイナンバーが必要なのか?

同じく、内閣府の当該ページを(いじわるな視点で(笑))読むと「縦割り行政を是正するため」と読み取れます。

例えば、福祉サービスや社会保険料の減免などが対象かどうかを確認するため、国の行政機関や地方公共団体などの間で情報のやりとりがありました。

しかし、それぞれの機関内では、住民票コード、基礎年金番号、健康保険被保険者番号など、それぞれの番号で管理しているため、機関をまたいだ情報のやりとりでは、氏名、住所などでの個人の特定に時間と労力を費やしていました

(略)分野横断的な共通の番号(※38注釈:マイナンバー)を導入することで、個人の特定を確実化つ迅速に行うことが可能になります。

つまり、それぞれの機関が各個人をバラバラの番号で管理していたがために、作業量が多く、遅い・ミス発生しがち・行政サービスの質が下がるだったので、マイナンバーで改善したいんです!お願いします!という。(いじわるに言えばね)

この説明は、マズイと思うなー
だって、行政の方々は仕事が楽になるだろうけど、私たちユーザーのメリットって何かあるの?って話で。ユーザー視点が欠けてるよ!

一応、上記の内閣府の説明には続きがありまして、

マイナンバー制度が目指しているのは、「便利な暮らし、より良い社会」です。(略)

従来は、行政機関に対する申請手続ごとに多くの提出書類が必要となり、申請場所も違うため、国民の皆さんの手続きは大変でした。

(略)マイナンバーを提示することで、必要な添付書類が減り、皆さんの手続きが楽になりました。

(略)また、従来は、行政手続きに当たり、多くの書類を行政側で審査をするため、時間がかかりました。マイナンバー制度導入後は、行政側が膨大な書類をみる必要がなくなったことから、事務処理もスムーズになり、皆さんの手続き時間も短縮されました。

さらに、行政の支援は、本当に必要な方に届くようにすることが重要ですが、従来は書類だけで判断するのが難しかったケースについても、マイナンバー制度導入後は判断が容易になり、必要な人に必要な支援を行うことができるようになりました。

「なりました」と言い切っている箇所に「ん?」と疑問を感じてしまいますが、それは置いておいて。私たち、ユーザーのメリットを整理してみましょう。

  • 行政手続き時の添付書類が減る=手続きが楽になる
  • 行政側もチェックすべき書類の量が減る=私たちが結果を受け取るまでの手続き時間が短縮される
  • 何か申請したときに、行政側が受け付けるかどうかの判断を容易できるようになる=(申請すれば)必要な人が必要な支援を必要なタイミングで受けることができるようになる=要は、申請から結果を受け取るまでの時間が短くなる、ということで上記と同じメリット

という感じでしょうか?

確かに、長時間待たされたり、サクッと結果を受け取れたりできるのは、そうでない場合よりはマシですが、私たちユーザーが真に求めていることはそこなのか?と考えると、微妙な気がします。

私たちユーザーの真のニーズ=申請しなくても必要な支援が受けられる、ではないでしょうか?

例えば、何らかの理由により行政窓口に行くことが困難な方でも、その方の属性や状況に応じた行政サービスが自動的に通知されて、「その行政サービスを受ける」ボタンをポチッとするだけでOK、とかね。

行政手続きにかかる時短だけ強調されても、私たちユーザーからしたら、「別に」っていう感じな気がするのですが、どうなんだろうか。

 

マイナンバーと10万円給付のお話

ちょっといじわる38が過ぎた文章が続きましたが( ̄▽ ̄;)、仮に内閣府が言うこと(マイナンバーが普及すれば、便利な暮らし、より良い社会が実現される)を素直に受けとめたとして、ならば、どうして「10万円給付問題(勝手に命名)」が起こったのでしょうか?

ここで言う「10万円給付問題」とは、新型コロナウイルス感染拡大問題を受けて2020年の5月から8月頃にかけて行われた、「特別定額給付金」の配布において、オンライン申請分の行政側の確認手続きがめちゃくちゃ大変だった、という件のことです。

特別定額給付金の申請は、ご存知の通り、郵送とオンライン申請の2種類の方法が用意されていました。オンライン申請は、マイナンバーカード保持者だけが対象で、「マイナポータル」というところから申請する形式でした。

ところが、このオンライン申請、オンラインで入力された内容と行政側が持っているデータを「人」が「目視」でチェックしなければならなかったのです。

結果、「お願いだから、郵送手続きして!」という行政側の叫び声がきこえたとか、きこえなかったとか・・・

以上の問題を私は勝手に「10万円給付問題」と命名しました(笑)

このニュースを耳にしたとき、我が耳を疑いましたよね。そういうチェック作業を無くす・・・までは行かなくとも軽減するためにマイナンバー始めたんじゃないの???と。なんで、折角オンライン申請してもらったもの、人が目視でダブルチェックなんていう、訳のわからない事態になっているのか、と。

その謎は、こちらの記事「口座とマイナンバーをひも付け 「10万円を迅速に給付」の誤解(※P.2以降は有料)」で解消されました。ありがとう!要約しますと・・・

まず、10万円問題が生じた原因についての、当時の内閣の説明がこちら。

マイナンバーカードと銀行口座が既に結び付いていれば、これはかなりスピード感を持って対応することができたのだろうと、こう思います」――。安倍晋三首相は2020年5月25日、緊急事態宣言を全面解除した記者会見で、国内に住む住民1人当たりに一律10万円を給付する「定額特別給付金」の遅れについてこう見解を示した。

だって。マイナンバーと銀行口座が結びついていたら、10万円問題起きなかったんだって。

私、単細胞なので、一瞬信じそうになったのですが、当該記事は、「それは真の原因じゃない!」と続きます。

真の原因について要約しますと・・・

  • 10万円は、申請した世帯主と同じ名義の銀行口座に振込む
  • 世帯情報は「住民基本台帳(自治体の管理下)」にある
  • オンライン申請「マイナポータル(国の管理下)」
    世帯情報を持っていないので、申請者が不正確なデータを入力しても誤りチェックできない
  • なぜ、マイナポータルは世帯情報を持っていないのか?
    20083月の「住基ネット最高裁判決※に反しないよう
    ※個人情報を一元的に管理することができる機関又は主体は存在しない、という判決
  • なので、「住民基本台帳」をネットワーク化した「住基ネット」でも扱えるのは住民の氏名や住所、住民票コード、マイナンバーなどに限定されており、世帯情報はここにも無い
  • つまり、世帯情報が知りたければ「住民基本台帳」を見るしかない
  • また、自治体職員がマイナポータルからの申請内容に誤りを見つけても、申請ステータスを前に戻せない=マイナポータルを通じて、申請者に「謝りがありましたよ」と伝えることができない(理由:特になし、そういう仕様です!) 
  • そんなこんなで、自治体職員は、「マイナポータルからの電子申請内容」と「住民基本台帳」を照合、誤りチェックをし、誤りがあれば何らかの方法で申請者に連絡もしなければならない
  • 一方、の申請書は、「住民基本台帳」を参照して正しい世帯情報があらかじめ印刷されているので、「マイナポータル」(オンライン申請)より断然記入ミスが減らせるので効率的に給付できる
  • したがって、続々とオンライン申請をやめる自治体が出ている

つまり、今回の問題の本質は、「マイナポータル(国の管理下)」が世帯情報を持っていないことが給付を遅らせた原因であって、口座とマイナンバーを紐づけても何も解決しないよ、ということでした。

そもそも、マイナンバーを有効活用する環境が整ってないよーという・・・( ̄▽ ̄;)

 

日本のマイナンバー、今後どうなるのか?

マイナンバーを導入している国は複数ありますが、よくお手本として取り上げられているのは、「エストニア」かと思います。

なので、エストニアの現状を紐解けば、日本のマイナンバーの今後も分かるのかな、と。

IT立国化を国策として進めており、電子政府、電子IDカード、ネット・バンキング等の普及が顕著。

各行政機関のデータベースは相互にリンクされており、オンラインで個人の情報を閲覧可能。(※38注釈:もちろん個人情報を閲覧できるのは、行政機関の職員だけと思われ)

また、選挙投票や確定申告、会社設立がネット上でできる他、電子カルテ等の先進的な取り組みが進められている。(※38注釈:電子処方箋もすでに始まっているようです)

なお、エストニアでは世界で唯一、国政選挙で電子投票が行えるようになっている。

2014年12月、外国からの投資、企業誘致等を促進するため、電子居住権(e-Residency)の制度が導入された。

これにより、電子居住権取得者は、エストニアの国民・居住者以外でも、エストニアの電子政府のシステムが利用可能になった。

また,企業の設立・運営、納税や電子署名をエストニア国外から行えることで、事業の効率化,時間・コスト削減につながる。

ただし,最近はマネーロンダリング規制との関係で、ほとんどの銀行でe-Residencyによる銀行口座開設ができないケースが増えており、国外からの企業運営には制約があると見られている。

引用元:外務省 エストニア共和国 基礎データ外務省 エストニア共和国 基礎データより

選挙(投票)までオンラインでできる、というのは凄いですね。選挙立会人的な機能はどうしているんだろう?

ラウル・アリキヴィ、前田陽二著『未来型国家エストニアの挑戦  電子政府がひらく世界』(2016、インプレスR&D)によると、エストニアは130万人(日本の約100分の1)の人々が、広い国土に点在しており、特に過疎地域での民間・公共サービスの提供が困難な状況に陥っていたのだそう。この問題を解決する方法として選んだのが「インターネット」

エストニアは、日本のマイナンバーカードに当たる「eIDカード」をすでに配布済みだったので、人々がeIDカードを安全に利用する方法を見つけるのが最大の課題だったそう。そこで、電子署名という方法で、安全なデータ交換とデータ保護を保証したのだとか。

そして、時間と忍耐をもって少しずつ国民の理解を得て、現在では「電子政府」だの、「電子国家」だとの言われるまでになったのだとか。行政手続きなんて、結婚・離婚・不動産手続き以外は、全てオンラインでできるそうですよ!

まぁ、日本とエストニアでは、文化も風土も諸々異なるので、そのまま踏襲するのは難しいとは思います。

実際、当該書籍においても、次のような指摘がされていました。

日本では「マイナンバー制度を導入すると政府による国民の監視が強まる」と心配する人も多いが、エストニアではそのような心配をする人はほとんどいない

(理由)行政の情報公開が進んでいて、国民が知らない間に国民を監視する仕組みを作ることは困難と思われているから

(例)政府が運用するシステムは、法律により、その目的と用途に関する情報は公開しなければならない仕組みになっている

参考:ラウル・アリキヴィ、前田陽二著『未来型国家エストニアの挑戦  電子政府がひらく世界』(2016、インプレスR&D)

本来、保存すべき書類をシュレッダーしちゃう国ですからね・・・普及の道のりは、長そう・・・

 

で、結局、マイナンバーカードは作った方が良いのか?

正直、As you like!(お好みに応じて!)

こちらの「マイナンバーカード6つのメリットマイナンバーカード6つのメリット」をご覧いただき、「あった方が便利かも」と思えれば作ればよいし、そうでなければ「とりあえず保留で!」で良いと思います。

まぁ、新型コロナウイルスのワクチン接種の管理にマイナンバーカードを利用する方向性が示された、というニュースもありましたし、どうせいつか(強制的に?)作らなければならないなら、ポイントが貰えるうちに(2021年3月31日まで)作っちゃうのもありかなとは思います。どうせならね。(なお、ワクチン接種を推奨するものではありません。ワクチンも何事も、As you like!)

 

ちなみに、住民基本台帳カードとは何だったの?

マイナンバーカードは、住民基本台帳カードの機能を引き継いだ存在なのだそう。

住民基本台帳カードとマイナンバーカードのカードの違い

引用元:総務省 マイナンバーカード総務省 マイナンバーカード

私は住民基本台帳カード作っていなかったので、「あ、そうなのね」という感じですが、作っていた方や住民基本台帳カードの作成業務にあたっていた行政職員さん的には、寝耳に水だったろうな・・・

 

まとめ

最後に、マイナンバーカードの個人的一番意味不明な点。

マイナンバーカード自体の有効期限は、発行日から10回目の誕生日まで
なのに、オンラインで色々手続きするための証明書としての有効期限は、5回目の誕生日まで、という。
(※ただし、20歳未満は、容姿の変化が大きい=顔写真を考慮してどちらも5回目の誕生日まで)

なぜ、バラバラにしたのか?

内閣府は、証明書の機能は、高い暗号技術でなりすましを防止しているが、日々の技術の進歩により解読されたりしないよう、カード本体の有効期限より短くしているそうです。

なら、両方5回目の誕生日まで、と共通にすればいいのでは?と思ったのですが、オンライン申請を使わない人もいることを考えると、うーん。あちらを立てれば、こちらが立たず、難しいですね。

取り止めもなく、思いのほか長々と語ってしまった・・・最後までお読みいただき、ありがとうございました!(^0^)/

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